ちょっとだけの回り道
from 杉本
私には娘が4人いるのですが、
4人とも大学在学中に休学して、
1年半のボランティアを経験しています。
実はアメリカの大学に行っていたので、
簡単に休学もでき、
後の就職とかに、
悪い影響もありませんので、
経験する事ができました。
彼女たちは、
この1年半のボランティアで、
大きく変わりました。
親に甘えて生きていた存在から、
人を積極的に助ける、
自立した人間に、
変化したのです。
この後の、
彼女たちの生き方は
それまでと、
全然違った生き方になったのです。
話は変わりますが、
英国に、
「ギャップ・イヤー」という制度があります。
ギャップ・イヤーは、
高等学校からの卒業から、
大学への入学、
あるいは大学からの卒業から
大学院への進学までの期間のことを指します。
英語圏の大学の中には
入試から入学までの期間を
あえて長く設定して、
その間に大学では得られない経験をすることが
推奨されているのです。
この時期にアルバイトなどをして、
今後の勉学のための、
資金を貯める人も多い一方で、
外国に渡航して、
ワーキング・ホリデーを過ごしたり、
語学留学したり、
あるいは、
ボランティア活動に参加する人も多いと、
聞いています。
ケンブリッジ大学を卒業して、
ギャップ・イヤーを利用して、
日本を旅行していた英国人に、
ギャップ・イヤー賛成派の、
脳科学者の、
茂木健一郎さんが、
こう尋ねました。
「大学を出てすぐに仕事につかないと、
なかなか仕事が、
見つからないということはないですか?」
「いいえ、
なぜそんなことがあり得るのですか?」
「いや、履歴書に穴が開く、とか、
そういうことは言われない?」
「穴? どういう意味ですか?
ギャップ・イヤーの間に、
いろいろ経験を積むことが穴?
だとしたら、
その穴は、とても生産的な穴でしょう。」
日本でも、
ギャップ・イヤーのような制度ができたらいいなと
願っています。
私は、企業の新入社員教育を
担当する事もあるのですが、
大学を出て、就職した学生たちが
3年以内にたくさん離職するのを
目にしています。
内閣府も、以下の衝撃的な統計数字を公表しています。
「2010年に卒業した
大学生や専門学校生などの52%が、
就職しなかったか、
就職しても
3年以内に離職してしまった」
志望する仕事に就けず、
たとえ就職できても
想像していた内容とのギャップに悩み、
辞めてしまう。
若者にとって厳しい現実ですが、
企業にとっても
重要な新戦力を失う痛手は大きいのです。
長い、豊かな人生を歩むために、
ボランティア経験を積むなど、
少しの回り道は、
自分の人生に、
プラスに働くと思うのです。
育自コンサルタント
−自分を育てるお手伝い−
杉本恵洋(すぎもと しげひろ)
PS.
長い、豊かな人生を歩むために
このプログラムもプラスに働きますよ。
http://www.0stresslife.com/zrl/
本当に、偏差値や学歴やクラブサークルのことだけではなく、ギャップイヤーで、ボランティアなどの経験を積むことが、どんなに人生にとって大切か、今のままでは、国民全員が不幸だと、国家の破滅だと思います。
たいそう立派なことをいう方々でも、みんなと一緒を重んじる日本の国では、こういう制度は育たない。哲学の部分、宗教や、制度(憲法)から変わらなければ、日本人の考え方は変わらない。ヨーロッパ人のような個人主義(集団は個人の集まりだ)ではなく、システムの一部としてしか個人を見ない思想は、今後の世界では世界の足を引っ張る考えになるんだろう。