一人一人を見て、それぞれに違った動機付けをする
from 杉本
ある企業の、常に高い業績をあげている、
執行役員のお話です。
彼が30代前半の時、
隣の課に、とにかく指示命令一辺倒の、
誰に対しても、同じように、
怒鳴り散らしている課長が、
赴任したそうです。
その課を見ていて、課員がかわいそうで、
かわいそうで、しょうがなかった。
それまでは、自分は営業が好きだし、
現場の一営業マンとして、
ずっとやっていこうと思っていた。
でももし、自分が課長になれば、
ああして苦しんでいる、
少なくとも十数人の課員に対して、
今よりも働きやすい職場を、
作ってあげることが、できるかもしれない。
もし所長になれば数十人、
執行役員になれば、数百人の社員に、
そうした場を提供することができる。
そして実際に、
人をマネジメントする立場になったときには、
スタッフ一人一人に対して、
違った動機づけをしてやろう、
そう強く思ったそうです。
それから2年後、彼は課長になりました。
そして、決意した通りに、
そのスタンスから全くぶれることなく、
マネジメントを行いました。
部下が数十人になっても、数百人になっても、
決して、一人一人への対応を、
忘れることはありませんでした。
彼にとって、「マネジメントする」ということは、
とりもなおさず、
「一人一人を見て、それぞれに違った動機付けをする」
ということです。
一人一人に違った動機付けをするために、
全員に同じ質問をするそうです。
それは、
「期末、最終日。いろんなところ、
営業でまわって、へろへろになって、体は心底疲れている。
時間はもう18時を過ぎている。
でもあと1件行けば、
ひょっとしたら、売り上げを積みませるかもしれない。
もちろん無駄かもしれない。
その時に「よし!」と体を動かすときに、何が動機になるのか」
ということを、全員に聞くんだそうです。
きれいごとを、言っているなと感じた時は、
本音を聞き出すまで、
質問をやめないそうです。
そして、その質問を全部書き留めておいて、
その人が、何かを達成したりしたときには、
その人が、最も動機付けを受ける方法で、
ほめるのだそうです。
私は、彼のマネジメントの方法に、
強くあこがれました。
私の理想のマネージャー像だからです。
人と良い関係を結ぶための、
理想的な方法だからです。
育自コンサルタント
杉本恵洋(すぎもと しげひろ)
PS
原田さんの達成メソッドも
理想的な方法でオススメです!
http://www.nextleader.jp/HSD/
しかし多くの経営者は仕事を作り出すこともせず、ノンベンダラリと過ごすことに腐心しているような気がします。
それと、>「その時に『よし!』と体を動かすときに、何が動機になるのか」 この答えには具体的にどういったものがあるのか知りたいです。
とりもなおさずそれこそが、課長が平社員の何倍もの給料をもらい、社長が何百人分の給料をもらっている根拠みたいなものなんだろうが、そんなマネージメントをしている人間が、一体日本に限っても何人いるのだろうか。