「マネージャが陥る多忙の罠」
From 杉本
「ほとんどのマネージャは、
時間を有効に使っていません。
彼らは緊急の要件に、
携わっていると考えていますが、
実際には糸車がぐるぐる回っているように、
ただめまぐるしく動いているだけであり、
「非生産的な忙しさ」というほかはありません。」
「効果的であることの鍵は、
高い目標を持っていることですが、
全体の約10%のマネージャーしか持っていません。」
私は、企業で管理職対象の研修を実施するとき、
上記の言葉を良く引用します。
これは、ハーバード・ビジネス・レビューという、
研究雑誌に投稿された
ヨーロッパの大企業のマネージャーを、
10年間追い続けた研究レポートの一節です。
ヨーロッパの大企業のマネージャーでも、
時間を有効に使えていないことを示す例です。
時間を有効に使って、
自分の目指す方向に、
少しでも近づくための、
有効な方法は、
緊急なことにではなく、
重要なことに、焦点を当てることです。
そのためにはまず、
自分にとって重要なことは何かを、
明確にしておくことが大切です。
私は毎年、正月休みの間に、
1年の目標を設定します。
集中できる環境を選んで、
自分の理想の姿に近づくために、
今年はどんなことをしようかと考えるのです。
目標の数は3つぐらい、
それ以上だと、
どの目標も、
達成する可能性が低くなってしまいます。
1つ達成したら、
もう1つ作るというようにして、
常時3つの目標を持つようにしています。
いろいろな目標の作り方がありますが、
「結果の目標」と、
「プロセスの目標」という作り方が、
取っ付きやすい方法だと思います。
まず、いついつまでに、
どのような状態になりたいのかという
結果の目標を考えてみましょう。
人間ドックで、
「中性脂肪値が高くなっています。
来年ここに来るまでに、
最低10kgやせないといけません」
と言われたら、
今まで、そんなに重要だと思っていなかった、
「体重を減らす」ということが、
自分にとって、最優先事項になります。
そこで、
「私は12月31日までに、
体重75kg、体脂肪率20%になっている」
という目標を設定します。
「結果の目標」に到達するために、
「プロセスの目標」として、
「毎日、駅から家まで歩く」とか、
「ダンベル体操を毎日15分行う」とか、
「朝食は、ミキサーで作った果物ジュース」
などを作ります。
「プロセスの目標」は、
毎日、もしくは週に3日など、
「結果の目標」に到達するために実践することです。
毎日、駅から家まで歩けたら、
その日の目標は達成です。
毎日の「プロセスの目標」の積み重ねで、
「結果の目標」に到達するのです。
毎日忙しくしていても、
小さくても重要なことを毎日、
実践することを最優先していれば、
必ず、理想の自分の姿に近づきます。
育自コンサルタント
−自分を育てるお手伝い−
杉本恵洋(すぎもと しげひろ)
PS.
目標達成のことであれば、
この本も参考になりますよ。
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